年間シェア1位となったパソコン関連商品のメーカーに与えられる BCN AWARD という賞があります。株式会社 BCN によるもので、自作用パソコンパーツのパッケージでロゴを見ることも多いと思います。
今年のサウンド関連ソフト部門では、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社が初受賞となりました。
クリプトン・フューチャー・メディア株式会社は、合成音声による DTM ソフト「初音ミク」で一気に知名度を上げた企業で、BCN による調査ではシェアが27.6%とのこと。発売開始が2007年8月31日なので、わずか3ヶ月で30%弱というシェアを獲得したことになります。
ちなみに、2位の株式会社インターネット(定番 DTM ソフトの Singer Song Writer を販売。この部門が新設された2004から前年度の2007まで連続受賞)のシェアは17.8%だそうです。
ただ、このソフトを含むキャラクター・ボーカル・シリーズのユーザーはかなり限定されています。もともとニッチな DTM という市場の中で、バーチャルアイドル的路線を受け入れる人に絞り込まれていくことでしょう。如何にして飽きられないままこの分野を広げていくかが重要となるのではないでしょうか。
同シリーズの第2弾「鏡音リン・レン」が発売済みですが、購入するのは「初音ミク」で DTM の難しさに挫折しなかった人に限られているようです。パソコンを使い始めたころには私も簡単な DTM ソフトを触ってみたことがありますが、すべての音に対して微調整を繰り返すあの手間はかなり大変でした。
MIDI キーボードで入力すれば簡単かもしれませんが、持っているのは一部の人だけ。まともに弾けるのも一部の人だけ。DTM に挑戦してみようとする人にとって、かなり大きな壁となっています。鼻歌でしっかり入力できる機能が実現できたらいいかもしれません。いくつかの DTM ソフトはこの機能を搭載しているようですが、手軽にできるレベルにはまだまだのようです。
- 【シリーズDTMの基礎知識 7】 鼻歌で本当に入力できるの?(All About)
なお、キャラクター・ボーカル・シリーズによる作品は、YouTube・ニコニコ動画・ピアプロなどで聞くことができます。昔パソコンに付属していた音声合成ソフトとは大違いで、人が歌っているものを加工したくらいには聞こえます。
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