Google Crisis Response(Google)
災害に関する情報源や、行方不明者情報の収集と検索を行う『パーソンファインダー』を初めとするツールの提供が行われています。

2011年2月19日 土曜日

WordPress の HTTP API

Filed under: WordPress,プログラミング
タグ:, , , , ,
時間:12時49分
投稿者:よしとも
AddClips 経由でソーシャルブックマークに登録

WordPress には、Snoopy という HTTP 通信用のライブラリが以前から使われています。自前で用意するには結構大変なので、拙作の AmazonLink でも利用しています。

WordPress 2.7.0 では、これに変わるものとして HTTP API が導入されました。ライブラリの変更ではなく、WordPress の持つ機能の1つという扱いです。

導入された段階では実験的な扱いでしたが、次第に多くの部分で使われるようになり、WordPress 3.0 でついに Snoopy が非推奨扱いとなっています。HTTP API が十分熟したと判断したのでしょう。

これを機会に、AmazonLink でも導入してみることにしました。現時点では Snoopy と併用するか完全に切り替えてしまうかは検討中ですが、最終的には完全な切り替えを行うことになると思います。

Snoopy の場合は別のライブラリということで、ファイルのインクルードを行い、Class のオブジェクトを取得し、実際に使用するという3段階の作業が必要です。

  1. include_once(ABSPATH.'wp-includes/class-snoopy.php');
  2. $Snoopy = new Snoopy();
  3.  
  4. $url = 'http://www.example.com';
  5. $Snoopy->fetch($url);
  6. $content = $Snoopy->results;

これに対して、HTTP API の場合は自動的にオブジェクトを取得してくれるので、いきなり実行することができます。WordPress に組み込まれているおかげです。

  1. $url = 'http://www.example.com';
  2. $result = wp_remote_get($url);
  3. $content = $result['body'];

ほかにもいろいろな機能が含まれています。残念ながら本家 Codex でもドキュメントが充実しているとは言えない状況ですので、興味のある方は実際のコードを参照してみてください。ファイルは wp-includes/http.php です。Codex 以上の説明があり、かなり参考になると思います。

ちなみに、自動的にオブジェクトを取得してくれる仕組みですが、内部でそのための関数を呼び出しています。

  1. /**
  2.  * Retrieve the raw response from the HTTP request using the GET method.
  3.  *
  4.  * @see wp_remote_request() For more information on the response array format.
  5.  *
  6.  * @since 2.7.0
  7.  *
  8.  * @param string $url Site URL to retrieve.
  9.  * @param array $args Optional. Override the defaults.
  10.  * @return WP_Error|array The response or WP_Error on failure.
  11.  */
  12. function wp_remote_get($url, $args = array()) {
  13.     $objFetchSite = _wp_http_get_object();
  14.     return $objFetchSite->get($url, $args);
  15. }

その関数の定義はこちら。プライベート関数なので直接利用するのは厳禁です。

  1. /**
  2.  * Returns the initialized WP_Http Object
  3.  *
  4.  * @since 2.7.0
  5.  * @access private
  6.  *
  7.  * @return WP_Http HTTP Transport object.
  8.  */
  9. function &_wp_http_get_object() {
  10.     static $http;
  11.  
  12.     if ( is_null($http) )
  13.         $http = new WP_Http();
  14.  
  15.     return $http;
  16. }

注目するべきは、10行目の static $http; という部分。関数から出てもこの変数は維持され、再利用が可能になります。このような手法をメモ化と言うようです。10年以上プログラムを扱ってきましたが、単語自体知りませんでした。まだまだです。

PHP のメモ化については、次のサイトを参考にしました。

ベンチマーク結果を見るとかなりの高速化が期待できそうです。HTTP 通信を行うプラグインが複数動く場合には効果的かもしれません。最近はコアでも通信を行っているようですし。

Comments (0)

HTML convert time: 0.210 sec. Powered by

Images is enhanced with WordPress Lightbox JS by Zeo